東洋医学 蔵象学説 脾臓について
- 田尻 雄太郎
- 2022年5月11日
- 読了時間: 3分
みなさま、こーんにーーちはーーー!!
大牟田市のさんせっと鍼灸院 院長の田尻でございます(`・ω・´)
今回は東洋医学の中の蔵象学説で五臓のひとつである「脾」
について解説します。
五臓六腑はそれぞれすべてが身体に重要なものですが、
脾臓はその中でも血液の生成などにとても関わる大事な臓器です。
お時間ある方はチラ見していってください(・´з`・)
脾
脾臓は胃と表裏関係でとても関連深い臓器です。
まずは脾臓の働きについてお話します。
脾の生理作用
①運化
運化とは食べたり飲んだりした飲食物を消化吸収し他の臓器に運ぶ働きです。
さらに詳しく言うと飲食物を水穀の精微というものに変化します。
水穀の精微は気や血となって全身を巡ります。
こういった作用があるため気血生成の源と言われています。
それと水分の吸収も行うので水分の停滞を防ぐ役割もあります。
この運化の働きが悪くなると食欲不振になったり気・血・水が不足したりします。
水分の停滞も起きるので浮腫みが出やすくなったり、逆に水分をうまく吸収できないとそのまま大腸や小腸に流れてしまい、軟便や下痢になることもあります。
②統血
気は固摂作用を有しており血が脈から漏れないようになっています。
脾は気の源である水穀の精微を生成吸収するので気や血の量は脾の調子に左右されます。
脾が不調になるとこの作用も停滞し血便や血尿など出血傾向になりやすいとされています。
脾の特性
①昇清
昇清の清とは水穀の精微のこととされています。
脾は上へ上へと向かう気の方向性を有しています。
脾の調子が悪いと昇清に影響が出てしまい気・血が巡らずに組織や器官が滋養されず頭がふらふらしたり頭痛が起きたりします。
②組織・器官を正常な位置に保つ
脾には昇清以外にもこのような特性があります。
脾の不調により組織・器官の位置を保てなくなり、内臓下垂や慢性の下痢になりやすくなります。
③喜燥悪湿
脾は乾燥を好み、水液を嫌う特性があります。
しかし、脾は水液を捌く場所なので一定の陽気(燥)の補助が必要とされています。
水液が過剰になると運化に悪影響が出ます。
以上が脾の生理作用と生理特性です。
続いては脾と関連するものをご紹介します。
脾と関連深いものは
口・涎…口は脾胃と繋がり、涎は口腔を潤します。脾の不調は口や涎に反映されやすいです。口乾や口内炎、歯肉炎、口渇などが起きます。
肌肉・唇…脾は気・血の源で肌肉や四肢は気血によって滋養されています。脾の不調によって四肢の無力感や萎縮、唇の乾燥などが起きます。
意…意は思考・推測・注意力・記憶などを表します。脾の不調により思考がまとまらなくなります。
思…思という感情には気を停滞させる特徴があります。考え事が多くなると脾に悪影響を与え、食欲不振や意欲の低下につながります。逆に脾が不調になると思い悩みやすくなります。
甘…甘味は補う・調和させる・ゆるめるなどの作用があります。甘味は脾胃と関係が深く適度に摂取すると脾胃を助けてくれます。摂りすぎると甘味のねっとりした性質から運化に負荷をかけてしまします。それと肌肉がゆるみすぎてしまいます。
以上が脾の解説になります。
脾は気血の源になる臓器なのでとても重要です。
甘いもので疲れがたまりやすい臓器なので疲れている人が多いです(+_+)
甘いものは美味しいですからね(*'▽')
駄菓子かし!!脾胃が疲れると身体はかなり辛いです( ;∀;)なので甘いものはほどほどに。
そして考え事もしすぎないように…
脾胃の調子は鍼灸治療で整えることができるので不調を感じたら鍼灸をお試しください(*'▽')
それでは今回はこの位にしておきます。
では、また次回( ^^) _旦~~
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